特別教室68「パタゴニアから地域の仕事へ:愛される企業や地域をつくることに挑戦する」レポート

講師 但馬武さん(エーゼロ株式会社取締役/home 代表)

会場 旧三福

日程 1/20(土) 16:00-18:00

1月の特別教室は、地域のファンづくりのプロである但馬武さん(エーゼロ株式会社取締役/home 代表)をお招きして旧三福にて開催しました。テーマは「愛される企業や地域をつくることに挑戦する」。

前半は但馬さんがこのお仕事をするに至るまでの半生をお話いただく自己紹介、休憩を挟んで後半は、但馬さんの関わる、北海道厚真町や岡山県西粟倉村でのお話を中心に具体的な事例について伺いました。

但馬さんの経験談から多くの学びがありましたが、個人的に一番刺さったのは、『正しさではなく、楽しさで人は巻き込まれる』という言葉。

仕事でもライフワークとしても、長く環境問題に取り組んできた但馬さん。多くの人に興味を持ってもらいたい、一緒に活動に参加してもらいたい、と思っても、日本ではなかなか仲間が増えないのが現実でした。試行錯誤のなか得たヒントが『正しさではなく、楽しさで人は巻き込まれる』ということ。正攻法で「正しさ」を真正面から突きつけるのではなく、まず「楽しさ」を共有するなかで本当に見つめていきたいことを一緒に考えていく土壌をつくる、ということが大事だと気がついたのだそうです。

その考えは、但馬さんの地域での仕事への取り組み方の姿勢にもとても強く表れていると感じました。厚真町にしろ西粟倉村にしろ、但馬さんが関わる地域の話をするときは本当に楽しそう!まず但馬さんご自身がその地域のファンなのが伝わってきます。その地域の魅力を見つけて、絶対にいい!さらに良くなれる!と信じて楽しく仕事をしている姿が、ほかの人のこころを動かしているのではないでしょうか(わたしは動かされました笑)。

楽しさは正しさよりも軽やかに伝播していきます。『愛される企業や地域をつくることに挑戦する』、それは少し難しいことのようにも見えますが、自分自身がその企業や地域を愛すること、そのうえで誰よりも楽しんでしまうこと、それによって大きな課題にもじっくり腰を据えて向き合っていけるのではないかと思いました。何よりも但馬さんのキラキラした表情がそれを物語っていました。

[暮らしの教室から 3つの質問]
■但馬さんのターニングポイント
  左遷をきっかけに会社を辞めたとき
■幸せのモノサシ
  自分たちの地域を諦めていたひとたちが、自信を持ち直して「なんかやろうかな」と言いながら見せてくれる笑顔
■これから望む社会
  自治体の戦国時代

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